グローブ座の配信、今回は『二人の貴公子』。シェイクスピアとフレッチャーの共作。
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— Shakespeare's Globe (@The_Globe) 2020年5月4日
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配信はすでに終了。今は『マクベス』配信中。
こちらはイギリスの学校が再開するまで配信するそうです。6月に学校再開するらしいけど、反対が多いそうなのでどうなるのか。
あらすじは簡単で、仲の良いいとこのパラモンとアーサイトが、捕虜として連れてこれたアテナイで偶然見かけたエミーリア王女に同時に恋して争うお話。
話はシンプルだから、真夏の夜の夢みたいにもっとドタバタ喜劇にしてもよいのに、なんとなく途中つながりがあやふやなとこがあってしっくりこない構成。
今作はミュージカル風になっており、つながりのあやふやなとこを飽きさせずよく引っ張って見せていた。
特にパラモンに恋い焦がれる牢番の娘役の女優さん、この方がかなりの芸達者であった。パラモンと絡むシーンがなく、出てる時はほとんど彼女の一人語りか独唱のシーンなのだが、一番楽しく見ていられた。彼女はいわゆる小人症の俳優さんなのだが、だからということでなくキャラ立ちしてて楽しかった。歌も踊りもうまく、間合いも素晴らしい。狂言回しなポジションなのだろうけど、それ以上で主演をはるかにくっていた。
本編の二人の騎士とエミーリアの部分は完全に「けんかをやめて〜ふたりをとめてぇ〜わたしぃーのためぇーにあらそわないぃーでぇー」な話でした。
エミーリアは「どっちかに決められないわ、2人とも魅力的」とトンデモ発言なのだけど、選ばなければ2人とも死ぬし、選んでも選ばれなかった方が死ぬし、結局彼女が決められないなら決闘しなくてはいけないので仕方がない。
結末はそうですか〜というオチで、終わったらさっさとみんなでエンディングで踊るので悲壮感はない。
2人がエミーリアと恋に落ちるとこや、牢番の娘のとこ、豪華なコントのようでもある。
全体的に踊りや歌が散りばめられて、フォークロアな雰囲気と、華やかな原色の衣装で目にも耳にも飽きなかった。
グローブ座は野外で、もともとの復元をしてるので昔はこんな風に芝居を見てたのね〜と楽しめる。正面と舞台脇は立ち見で、最前列の客は舞台に寄りかかって舞台上の人工芝をいじくってたりするのも見えて面白い。桟敷席は着席だが、指定席でないとこもあるのか適当な雰囲気もあったり。
今作はそんなに作品として深みを感じなかったが、昔の人はもっと気軽に芝居楽しんでたのかなというのがより感じられはした。