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ライブとか映画とか芝居とか。ネタバレ有り〼。

「長い長い殺人」初日舞台挨拶@シネマート六本木

WOWOWで放映された作品を2週間限定で劇場公開。
日舞台挨拶には、仲村トオルさん、大森南朋さん、麻生学監督。
1回目の上映後と、二回目の上映前に舞台挨拶があり、2回目のに当たり、行ってきました。
大森さんは白地にシド(かキース?)の顔プリントのTシャツに、黒のジャケット、グレーのジーンズ、黒の帽子。口ひげを少し生やして、髪も少し長め。黒縁メガネのモノトーンおしゃれさん。
仲村さんも黒の皮ジャケットで、180センチ前後の身長の二人が並ぶとなかなかの存在感。

  • 最初の挨拶。

仲村さんは、「みなさん、こんな雨の中、六本木に映画を見に来るなんて・・・(間)、素敵です!」とちょっとテレ気味に。
次にWOWOWアナウンサーの方が「宮崎“ユウスケ”役の大森南朋さん」と紹介されると、「ユウスケじゃなくて、優作です」とニヤニヤしながらつっこみ。「えー、大森南朋です・・・(間)、次、監督が面白い事言うと思うんで!」といきなり監督にふる(ひどい)。振られた監督は「面白い事言えません!すいません!」と頭を深々と。しかしニヤニヤしている大森さん(本当にひどいぞ)。しかし、この大森さんの発言のおかげで、トークは大変なことに・・・。

  • 撮影中のエピソードなど

仲村「共演の西田尚美さんに初めてじゃないのに『はじめまして』って言われたんです。僕、前にも佐藤浩市さんにも会ったことあるのに『はじめまして』って言われて・・・。これから覚えてもらうようにします・・・(と微妙にウケたかどうか気にしている)」
大森「これ、鉄板ネタなんですけど。谷原章介さんと親友役ってことで、会ったことないので、セリフの練習で『王様のブランチ』見ながらやってました。これどこで話してもウケるので!*1
監督「雨が多かったので、やむをえず雨のシーンになったり*2。二人がメインの三章と五章は、おせじじゃなく本当に見所です。特に五章(大森さんがメイン)は、脚本が長いのだけど、プロデューサーが『僕この五章を撮りたくてこの作品を映像化したんです』って言ってたくらい大事なところ」

  • 出演することになって

仲村「ファンで宮部さんの作品を昔からよく読んでます。『名もなき毒』が好きなので、映像化する時は出たい。WOWOWさんで映像化しませんかと聞いたのだけど、予定ないって言われた・・・」
大森「さっき間違われたんですけど(しつこい)、優作って名前が松田優作と一緒だな〜って、ちょっと嬉しかったです。」

  • お財布についての思い入れ

仲村「昔、ナイナイの番組で岡村君が作った財布をもらったんだけど、これがカード入れにカードが入らないし、札入れにお札が入らないというものすごく出来が悪くて。でも通帳を入れるのにちょうどいいのでずっと使ってます。金運もよくなったような気がするし」
大森「思い入れとかはないんですけど、36歳なのに、こんなチェーンとか(とジーンズの後ろポケットを見せて)ジャラジャラつけてたりします」
仲村さんが一生懸命ウケるネタを探そうとトークしていたのが、微笑ましいというか、申し訳ないというか・・・。こうして記憶を思い起こして書いてると、仲村さんが大人だな〜と感じる・・・。
監督が「僕たち別にトリオ漫才しにきたわけじゃないので!ウケなくても許してください」としきりに恐縮してました。

作品は、宮部みゆきの名作。原作では「財布」の視点で語られる。擬人化しているので、映像化できるのか、と思ったら、これがうまくできている。「財布」のモノローグはあるのだが、あまり多くせず、財布に焦点を当てた撮影の仕方などで、原作の雰囲気をうまくかもし出す。古い財布、派手な財布、子供の財布、思い出の財布、財布に入っている物・・・。それらが、登場人物の輪郭をよりはっきりとさせていく。
大森さんの章は、事件に関わっていないようで、最後のオチが事件の「真」犯人を示唆している。純朴で正直で不器用な教師役は大森さんに適役。「王様のブランチ」見てやっていたという役作りも、あながちネタじゃないかも・・・。
原作と違うのは犯人役。これは途中で原作と違う進行があるので、原作を読んだ人は「あれ?」と思うに違いない。原作では各章で主人公がバラバラなので、それぞれがうまくつながりにくいのがキモになっているが、映像だとそれをつなげないといけないので、この設定の方が良かったと言える。
BOBAさんや藤井かほりさんや、木下ほうかさんなどちょっとだけの出演でおお?という人が多数出演。大森さんと同じ事務所の柳野コーセイさんも、TV局の軽薄ディレクター役を好演。寺泉憲さんが寺泉というキャスター役、ほうかさんは木下という評論家役で出ていたり、ちょっと遊び心も。
TV放映用のためか、引きのシーンが少なく、アップが多かったのが気になったけれど、あの長い作品をよくまとめた良作。
あと、個人的な愚痴でしょーもないのだが、トークショー終わったとたんに帰る人とか、途中で抜けてくとか、また戻ってきた人とかいて、ちょっとむーっとした。まさか出待ち・・・?とかではないと思いたいですが。役者のファンなら作品見てなんぼでしょー?と思う。電車の中で携帯で話す輩と同じくらいどーよと思う。

*1:作品内でも共演シーンはなし

*2:実際雨のシーンがとても多い