je suis dans la vie

ライブとか映画とか芝居とか。ネタバレ有り〼。

「ALWAYS 三丁目の夕日」@VIRGIN TOHO CINEMAS ROPPONGI HILLS

昭和33年を舞台にした、東京下町人情もの。
CGによる建設中の東京タワー、銀座の古い街並み、車、路面電車三種の神器といわれた、テレビ、冷蔵庫、洗濯機。よく再現したなあ。それに関しては天晴れと言うほかない。ただ少し、つめこみすぎの感はあり、ひとつ間違うと物語よりも、そういうディティルへ目が行きがち。
役者陣の演技のこまやかさで、その辺はカバーしている。特に子役の須賀健太くんは、こういう「捨てられた子」をやらせるとはまりすぎ。鈴木オートのおぼっちゃん・一平役の小清水一揮くんは対照的な「天然バカぼっちゃん」を好演。
小雪さんは顔が古風だからか、時代に合ってるなあ。昔だったら夏目雅子の位置だね。薬師丸さんの最近の活躍はめざましい。「いい奥さん&お母さん」役への移行を、うまいことした感じ。ピエール瀧が「氷屋」役で出てきたのだけど、冷蔵庫の出現で、氷屋のニーズが無くなるさみしさを、ちょっとした表情で表現してて良かった。
時代の変遷、戦争という傷跡。日本という国が、すべてをなくして、もう一度生まれ変わろうとした時代。こういうドラマが出てきたというのは、日本が今飽和状態だからかな。そして、こういう映画を六本木で見たというのもなんだか不思議。たくさんビルができて、綺麗なイルミネーションがあって、東京も景色が変わりゆくけど、変わらないものもあるのかな、あってほしいな、という希望は結構みんな思ってるのかも。