je suis dans la vie

ライブとか映画とか芝居とか。ネタバレ有り〼。

「キャシャーン」2004/5/30@渋谷

面白いのよ。「でも」ってつけたくなっちゃうのは何故でしょう。
画はさすがに綺麗、撮影も自分でできるから、ほんと「監督」したって感じ。初めてにしてはすごいんでないの?いいんでないの?手塚眞さんの世界観にも似てるけど、あんなにSophisticatedでない分、メジャー性は高い。オリジナリティもあるし、音楽畑の人だから音楽の使い方もいい。思わず踊りたくてウズウズ。子供も見られる内容だし。役者さんの使い方も役にうまいことはめてる。ミッチーとキャナメ(注:要潤)が良かったかな。まあ、この二人はある意味まんまで出てますけど。役者さんを、のびのび演技させてそうな感じ(その分ヘタな人が目立つが)。
ただやっぱり初めてっていうことで、いっぱい詰め込んじゃった感が否めないのかなあ。同じエンタテイメントで長い作品なら北村龍平さんの「あずみ」の方が楽しめたな(それもどうかと)。趣味の問題も大いにあるから、良い悪いでは括れないけど、次の作品が見たいですか?と言われると「あずみ2」は見たいけど、紀里谷さんのは素材による。
某監督さんは広告やキャスティングからすべて関わるプロデューサー兼務になることで、満足いく作品作りをするという話を聞いたのだけど、紀里谷さんもたぶんそうだろう。しかも初監督作でできたっていうのはすごいし、今までのキャリアや人脈があるというのは強み。モノ作りは内省的でありながらも、他者との戦いであったりする。それを貫く強い意志は感じられた。
泣けるポイントはある話なんだが、意外と泣けなかったのは、おそらく子供の頃に見ていたアニメのイメージと違ったのと、ノッってきたなと思うとブチッとブラックアウトしちゃうからあれれ?って。総評としては、マイナスも目立つけど、技術的な面など良いところも突出している作品。
印象に残ったのは、新造人間の泥まみれのたくさんの体が折り重なってるシーンは、大駱駝鑑みたいだった。そういうとこに所属していた・・・という噂を聞いたのだけど、本当かも。舞台をやったらどうなるかな、ってちょっと思った。あと、昔いた会社が衣装協力してた。確かに頼むならあそこだろうねえ。