je suis dans la vie

ライブとか映画とか芝居とか。ネタバレ有り〼。

最近読んだ本

無銭優雅

無銭優雅

山田詠美さま新作♪
前作の「風味絶佳」から久々。前作は、著者お得意の中編作品集だったけど、今回は長編。中編の方がこの人の良さが出るのだけど。今作は長編の割りに肩の力が入っていなくて、するりと読めた。中編の時の温度で、長編を書いた感がある。
恋愛ものは、悲恋だったり苦しいものだったり、障害があったり、憎悪があったりが面白いのかもしれないけど、これは本当にただ普通の恋愛。40代半ばの男女なのに、全然大人じゃない大人の恋。時代と逆行、いつまでも自分らしく。恋愛だけじゃなくて「自分らしく生きてればいいじゃん、お金なくてもさ♪」というエイミー姐さんの美学がいっぱいつまってる。

デッドエンドの思い出 (文春文庫)

デッドエンドの思い出 (文春文庫)

読んでからしばらく経ってしまったのだけど。
ものすごく痛い話ばかりなので、気軽さや楽しさを本に求めてる人は読まないほうがいい。まあ、そういう方はこの作品の痛さに気が付かないかもしれない。言葉が優しく、分かりやすく、登場人物もできすぎなくらいいい人が多い。でも、だからこそ、この作品の中の「痛さ」がヒリヒリと染みてくる。角にぶつけた足の小指や、ふいにできてしまったささくれだとか、ああいう痛み。
傷はもしかしたら、傷でしか癒されないかもしれない。と最近思う。決して後ろ向きな意味ではなく、いつまでも一つの傷に向かい合っていたら、人は弱くなってしまう。また新たな傷を負うこともあると、そう気が付かなければ。
私事だが「おかあさーん!」は、自分の事じゃないかと思うくらい、当てはまってびっくりした。主人公は会社で毒入りカレーの被害者となって、思いがけずトラウマを負う。自分でも気が付かないうちに。「事件ハイ」になるとことか、興味本位な質問にパニックに陥ってしまうとことか。ばななさんは何かそういう事があったんだろうか。すごいな、と思う。

もう、家に帰ろう

もう、家に帰ろう

元気がない時に、いつも本屋さんに行っては立ち読みしていた。いい加減、買おうかなと思い買いました。
カメラマンの夫が、モデルの妻を写す。言葉だけでは、まあなんてセレブな!というシチュエーションだけれど、写真はただ「大好きな大切な人を見つめる視線」しかない。写真から、好きだ好きだと言葉が漏れていく。本当にただシンプルに、そこにカメラがあったので、好きな人を撮ってみた、というだけの。見ているだけで、幸せな気持ちになる。

逢いたくなっちゃだめ

逢いたくなっちゃだめ

長塚圭史くんのブログで、ファンの方にいただいたという話があり、題名にキュンとして購入。俳句と猫の写真を組み合わせたもの。逢いたくなっちゃだめ?と猫に問われているようで、これまたキュンキュン。