je suis dans la vie

ライブとか映画とか芝居とか。ネタバレ有り〼。

「ウェルカム・ホーム!」ビデオ上映会@日本ジャーナリスト専門学校

「ばら色の人生〜La vie en Rose」刊行記念。学祭のイベントとして上映された。
舞台を見たのだが、その時はかなり落ち込んだ気持ちで行ったので、冷静に見られなかった。実際、上演中に大泣きしてしまったし・・・。なので、少し落ち着いた気持ちで見直せて良かった。
鷺沢さんは、ずっと「家族」を書いてきた。恋愛ものも多いけれど、その登場人物の向こう側に、家族の姿が透けて見えるような人物像が多かった。
人の土台は「家族」。どんなに普通でも、歪んでいても、孤独なようでいても、ただの精子でも卵子でもなく、人は人から生まれた。本当はひとり、のようでいてそうではない。自分を形成するのは、自分ではない。
最後の方に、演出の小林さんが入れたのだというシーンがある。小林さんは、主人公に鷺沢さんを見ていたのだろうか。物語の中でハッピーエンドに微笑む、幸せな鷺沢さんを願った・・・?私の少女趣味な妄想だけれど。でも、鷺沢さんがたくさんの人に愛されていたんだと思う。でなければ、こんなに愛おしい作品は生まれなかった。
そういえば、先日、台湾人の知人の日本語の勉強に付き合ったのだが、本作に出てくるような「外国人の迷う日本語の使い方」を色々質問された。「はずむ」と「はねる」の違いとか、「そんなこと言っても」の「っても」の意味とか。日本語って難しいなあ、でも楽しいかも。
鷺沢さんは言葉を大事にしていた。シンプルでまっすぐで、人間らしい言葉だった。