je suis dans la vie

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syrup16g五十嵐隆ラストインタビュー

音楽と人 2008年 02月号 [雑誌]

音楽と人 2008年 02月号 [雑誌]

「ラストインタビュー」の文字に胸が締め付けられた。
ここ最近は落ち着いてきて、あんまり気にしなくなっていたのだけど、こうして目にするとずうんと落ちるわ。ふぅ。
タイトルの辛さに比べて、インタビューは落ち着いている。内容はかなーりヘヴィだけど、金光さんは重い内容を静かに表現できる稀有な人だと思う。いつも言葉が優しい。優しい言葉遣いというのではないし、ズバッと切り込む視点ももちろんある。相手を不用意に傷つけないように、けれど真実へ近づくように。金光さん曰く、五十嵐との対話はまさに格闘技(なんたって3万字!)。その格闘はいつも深い思いやりをもって行われていると言っては言いすぎかな。
プライベートの事や、新譜のレコーディング、中畑君のこと、休業中のこと、syup16gへの想い。そして自分の内面のこと。ロキノンの解散宣言直後の生々しいインタビューの補遺としても良い内容だった。
できれば多くの人に読んで欲しいので、あまり内容については触れないでおきたいが、キタダさんを「メンバー」だと言った部分は安心した。今までキタダさんについてははっきり触れたことがなかったので、キタダさんへの評価についてなども、知る事ができてよかった(ただし目新しい内容ではなく、誰もが感じる評価。五十嵐の言葉で聞けてよかったということ)。
そしてもう一つ残ったのは、「人は理解できないもの」という言葉。ネガティブな意味ではなく、前向きな言葉としてとらえたい。実は、自分も最近は「他人は大して自分のことを理解しているわけでもなく、自分も相手を理解しているわけではない」という観点にいるからだ。少しびっくりした。
「知りたいという事は内臓を引きずり出すことではない」(by「はみだしっ子」グレアム)ということを肝に銘じなければいけない。しかし、五十嵐はそこからまた一歩踏み出しているのだと信じたい。
3月1日の合言葉は「KY上等!」ですな。