je suis dans la vie

ライブとか映画とか芝居とか。ネタバレ有り〼。

ELLEGARDEN@ZEPP TOKYO

噂に違わず、めっちゃ楽しいライブ!ホソミ氏のキャラはサイコー。ライブ前に「前説」と称して、公演中の注意事項を延々と語る。でも、ファンの子を大事にしてんだなー。いい人だ。「体力に自信のない人、体力に自信があると勘違いしてる人はフロントは危険だから来ちゃダメだよ!あと生理の人も!(爆)」。
ライブも正しいロックな形。みんなを楽しませようっていう空気が熱く、お姉さんにはまぶしかったよ。ネガティブで、暗いというのも、ロックとしては正しい形だ。それぞれにマイウェイがある。ホソミ氏のそれは、ただただ明るく、でもよくある「楽しきゃいいじゃん」的な自己満足ではない。「俺は楽しいけど、お前は?お前が楽しくないとダメ!」っていう感じ。
ホソミ氏の声は喉が強く、ノイジーサウンドに埋もれない。その言葉と同じくらい、まっすぐで、柔らかくしなやかに届く。
ホソミ氏が7年前にサラリーマンをしてた時、テレコムセンターで働いていたそうだ。その時、ZEPPを見ながら通勤して、いつかここでやってやる、というのが彼の、そしてバンドのずっと夢だった。でも、絶対その夢を周りには言わなかった。だから、この日は、夢がひとつかなったのだと、彼は感慨深く語った。聞きようによっては青く、甘ったるい言葉。でも、彼の年齢を鑑みれば、決して冗談じゃないんだと分かる。どれほどの人間が、長い間夢を持ち続けて、くじけないで、その夢を汚さないでいられるだろう。「お前らも夢をかなえろよ、年とかカンケーねえぞ!」って言われた時、すっごい切なくなった。「10年経っても、時間がかかっても叶えろ」って、すごーいくさい言葉で、言いにくい言葉。でも、この人はきっといろんな事を見てきたし、つらいこともあって、でもやっぱり自分の思う大事なことを手放さなかったんだなあって。ほんとに心がでっかい人なんだろうな、って思う。
「Missing」は私にとって、少し思い出深い曲だ。ある人に出会って、少し救われて、その時この曲を聴いた。救われたことだけで、満足だった。その人がそこにいればそれでいいと、それ以上は望んでいない。そういう風に思える自分がいた。ホソミ氏の声がなんでその時、私の心にリンクしたのか、この日、ちょっとだけ分かった。やっぱり、音に、歌には、何かこもっていて、心の琴線を震わせる何かがある。
昨日と今日は同じ日じゃない、今日と同じ明日は来ない。でも、忘れないでいられたらいい。