je suis dans la vie

ライブとか映画とか芝居とか。ネタバレ有り〼。

bookworm + comicworm

柴田さんのあとがきの通り、「オースターの作品で一番希望が感じられる」。女性が主人公というのもあるとは思うけど、強さとずるさとたくましさ。人は死を思いながら、生きたいと願う、矛盾した生き物なのだ。
きっと世界の終わりはこんな感じ。

会社の子が貸してくれた。厚いのに一気に読めた。映画「バックビート」のモデルとなった、女性写真家・アストリット K.。彼女の恋人であったスチュアート サトクリフ(ビートルズのデビュー前のベーシスト)を中心に語られる彼女の人生。
もしビートルズに出会ってなければ、彼女の人生はどうだったんだろう。もしかしたら、もっと平凡で、平和だったのか。でも、それはビートルズにとっても同じ事。アストリットに出会わなければ、ビートルズはなかったかもしれない。才能あるなしではなく、人は他人との摩擦によって生まれ、磨り減らし、再生される。なにもない人生よりはいい、とは言わないけれど、誰かを深く愛する、自分自身を諦めない、弱さも強さも目をそらさない。紆余曲折があったから、見えてくる幸せもある。「正しい人生」などないのだ。あるのは「自分だけの人生」。

ちぎらといる時のカホが好きだなあ。男前。ちぎらは「TO-Y」でいうところのニヤ、「エイト」でいうとこのニカ。作者が一番愛情を注いでるように見えるキャラ。カホ、6巻では終始セクシーモード。青年誌での連載だったから、サービスカット多いのか?昔はナツ派だったけど、今はヒガが好きかも。
絵は6巻でやっと落ち着いてきた感じ。この作品は実験的だったのかも。