- 作者: 萩尾望都
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 1994/12/10
- メディア: 文庫
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帰りに、ブックオフに寄って、WINOと電気グルーヴと、萩尾望都の「11人いる!」を購入。古いバージョンの文庫は既に持っているのだけど、新しい文庫版には、番外編のようなパロディが載ってるので、買わねばとずっと気になっていたのでラッキー。中島らもさんのエッセイも必読。
萩尾さんの作品を初めて読んだのが、この作品だった。幼い頃、アメリカに住んでいて、家族で知り合いの日本人夫妻のおうちにうかがったことがあった。大人の会話にも入れず手持ち無沙汰だったのをみかねて、そこのうちの奥様が「うちには子供がいないから、これしかないの」と言って、「11人いる!」を貸してくれた。その古い文庫に収録されていた「ユニコーンの夢」も、本当の恋さえ知らない子供に「切ない」という気持ちを呼び起こさせた。
思えば、素晴らしい出会いだった。あの頃はまだ10歳にもなっていなかったが、ドキドキしながら読み進んだのを覚えている。ラブストーリーであり、エンターテイメントであり、哲学。「洗礼」という言葉は、そういう瞬間に使うのだろう。