je suis dans la vie

ライブとか映画とか芝居とか。ネタバレ有り〼。

「11人いる!」+日々の泡

11人いる! (小学館文庫)

11人いる! (小学館文庫)

金曜日、友人のダンスの発表会を見に、人見記念講堂へ。オープンカレッジという、一般の人が行ける講座があるそうで。生涯学習とか人気がある模様。発表会は飽きさせず、楽しめた。
帰りに、ブックオフに寄って、WINO電気グルーヴと、萩尾望都の「11人いる!」を購入。古いバージョンの文庫は既に持っているのだけど、新しい文庫版には、番外編のようなパロディが載ってるので、買わねばとずっと気になっていたのでラッキー。中島らもさんのエッセイも必読。
萩尾さんの作品を初めて読んだのが、この作品だった。幼い頃、アメリカに住んでいて、家族で知り合いの日本人夫妻のおうちにうかがったことがあった。大人の会話にも入れず手持ち無沙汰だったのをみかねて、そこのうちの奥様が「うちには子供がいないから、これしかないの」と言って、「11人いる!」を貸してくれた。その古い文庫に収録されていた「ユニコーンの夢」も、本当の恋さえ知らない子供に「切ない」という気持ちを呼び起こさせた。
思えば、素晴らしい出会いだった。あの頃はまだ10歳にもなっていなかったが、ドキドキしながら読み進んだのを覚えている。ラブストーリーであり、エンターテイメントであり、哲学。「洗礼」という言葉は、そういう瞬間に使うのだろう。