je suis dans la vie

ライブとか映画とか芝居とか。ネタバレ有り〼。

「Me-imi」岡村靖幸

我らが「オカムリン」の新作。待ってました、というには余りに長い時間であった。前作から9年か。しかし、私とっては、待っているという感覚は既になかった。Epicで活動が盛んであった時でさえ、一歩引いて見ていた。ある意味、R指定であったし、他にも心惹かれるものがたくさんあったからだ。しかし、また聴きたい、まだ聴きたいと思わせるだけの力のある人はそういない。
デフジャムに移って、岡村ちゃんのやりたいことがある程度は自由にできている。肩肘張ったような不快さもない。ただ、規制がなくなった分、この人の持つマイノリティなパワーが見つけにくくなった。それは、天照大御神よろしく長いこと表舞台に出てこなかったことが原因ではなく、なんでもありになった時代性が原因だろうと思う。それでも、「未完成」における大人になった岡村ちゃんのラブソングは、またもや総毛立つような期待感を持たせるから困ったものだ。まだまだ行ける。それだけでもめっけもんかもしれない。'80年代の「おなかいっぱい」な時代から、'90年代の「なにもない」時代を経て、21世紀には「残るべきものが残っているかもしれない」と思わせてくれればいい。とりあえずNKホール、何が起こるか楽しみにしてます。