je suis dans la vie

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猛暑の夜の夢(2)~Fuji Rock Festival―フジロックフェスティバル2023二日目参戦記(当日編)

タイトルはシェイクスピアの『夏の夜の夢』からもじったのですが、だいたいフジの日程と夏夢の時間軸が似てる。ただ劇中三日しかないので、前夜祭含めるとフジは三日半、月曜日の「帰るまでが遠足です」ルールなら四泊五日なのでどちらかというとロミジュリなのだが、そっちはそっちで五日目が長い。

夏夢二日目はカップルが駆け落ちして、ボトムがロバになってあれやこれやとお祭りになるので、ちょうど参加者も多いフジ二日目にぴったりかと。仮装してる人もいたり、なんといっても森(というか山)の中だし~。

我々もパックに魔法をかけられて、しばし夢の中。というには暑すぎた!

行く前にkaiさんが「2019年のように豪雨になったら...言霊いいたくないけども」とネガってたので、「天気予報は晴天だよ、ポジ言霊も残します~」と励ましたら、こっちの言霊の方が強くなってしまったのかバリバリの晴れ、暑い暑すぎた。

しかしこの手の言霊は基本信じてないです。亡くなった姑が雨が降ると「私は晴れ女だから雨が降ったのは他の人のせい」とよく言ってて。その割に一緒にでかける時の晴れ率は半々だったので絶対関係ねえ!とずっと思ってました。非科学的すぎ。天気予報見よう。気象衛星ひまわりを信じよう。そして山の天気は分からん!(おや?)

今回個人的に注意したのは、「アルコールを摂取しない」「生ものは食べない、火が通ってるもののみ」「差し入れは断る」でした。

これはアウトドア好きな父の行動を思い返してのもので、「運動する前にアルコールは飲まない」としつこく言われてた。判断力低下、体力低下、脱水症状などで事故とケガのもとになるからです。

食べ物に関しては、個人的にアレルギー持ちというのが大きいのですが、昔集団でBBQやったりしてる時に、父が皆と食べるものを分けたりしており。普段食べてないものや差し入れっぽいのは避けたりなんでかなと思ってた。これは万が一集団食中毒が出た時に、一人だけでも対応できるように、という事だったそう。ということを説明しても考えすぎ~(笑)と言われそうなので言わなかったのですが。山の中だしご時世的に病院行くのもハードルがありそうなので、念のため差し入れはお断りしてました。空気悪くしてたらすみません。普通の旅行とか外出なら受け取ってました。ま、結果的に何事もなく。

GEZAN with Million Wish Collective (Green Stage)

GEZAN with Million Wish Collective (Green Stage)


思ったよりサクサクと現地に着き、グリーンステージ開始前に着。涼を求めて上手の通路脇の木陰へ。のんびり椅子に座り。

GEZAN のライブは初めてなのですが、あの大変な2021年のフジの配信、と新宿で行われた反戦デモイベント「全感覚祭 presents NO WAR0305」の配信は見ました。前者は個人的にはTHA BLUE HERBの言葉の方がグサグサきて、GEZANの方はパフォーマンスのあざやかさの方に目が行き。当時はどの出演者も開き直るか、どこ吹く風となるかしかないようにもみえ。若い層はいわれなき批判を受け止めることに精一杯の痛々しさを感じてしまい。後者は主催というのもあるのか、骨太でまっすぐ、そしてそれにきちんと呼応する周りとの連帯も感じられ、パフォーマンスもこちらの方がよく伝わった気が。

今回は夏の風吹くグリーンにぴったり。GEZAN のするどく切れ味ある歌詞も、山に響いてまさにゴスペル。歌は時折、場所によって意味を大きく変容させる。なんとなく思い出したのは、アレサ・フランクリンが1972年に行った教会でのゴスペルコンサート。意味も雰囲気もまったく違うが、場所が歌い手を選ぶ、歌い手がそこに行く。

なんてことを思い、トンボが飛び交う中でのんびり風に吹かれて音に身を任せていたら、マイクリレーで突然TOSHI-LOWが!ちゃんと赤のショートパンツだった。え、この人も山に選ばれて来たの。山の鬼なの。いたずら好きのパックかはたまたロバにされるボトムなのかも。

後でSさんが「GEZANは昔の関西のバンドの流れがある」という話に皆腑に落ちる。1970年から1980年前半くらいまでか。憂歌団とかじゃがたらとか。コミックバンドというと偏見があるかもだが、トークのノリがよく笑いにほどよく昇華し、時事を歌詞に載せる。最近ならソウル・フラワー・ユニオンとか。

というところで森脇真末味のマンガ「おんなのこ物語」を思い出す。桃色軍団というコミックバンドが出てくるのだが、ボーカルの大城のトークと歌の力は、音のない紙面からも聞こえてくる。おそらく江戸アケミやカリスマ性あるフロントマンをモデルにしてるのだが、最終話の「でも・デモ・DEMO」とかバンドという音の中での「言葉」の重さとそれを発する人間の懐の深さを感じる。

GEZANは、ちょっと見ただけでもボーカルの存在感と言葉の強さ、そしてあえてバンドであることのプリミティブな表現力。なかなか近年でこういう色んな意味で「あそび」のあるバンドってなかなかないのではと思う。そしてそれを軽やかに招き入れるフジならではの雰囲気も来てよかったと思った1本目。

ボードウオークを抜け、森へ分け入ればそこは

おなかすいたねーということで、オレンジへ移動。ボードウオークに鬼籍に入ったミュージシャンのネームボードが掲示されており。もちろんしんみりもするのですが、時期的にちょい早いお盆な気持ち。戻ってきてるかな~とか。

ボードウオーク2023

私は後で一人でフィールドオブヘブンに移動するのが分かってたので、こう行ってこうだよ~と気にかけてももらいありがたかったです。おかげで後でさくさくいけました。

オレンジ思ったより混んでるかも?と思ったけど、実は夜の方がもっと並んでた。この時食べられただけでもましだったかも。お昼も食べられなかったとか言ってた人もいた。屋根付きのテーブルエリアがあるから人が動かないのか。

そういやTwitterで一部で評判になってた「広島東洋カープカップホルダー」。「アル中ナックル」とかとんでもない別名つけられ公式であっという間に売り切れになった代物。使ってる人いるかな~と探してたけどおらず。カープファン的にはうれしいようななんというか。カープ公式はなぜこんなに売れたのかわかっているのだろうか。

カープカップホルダー | 商品詳細 - 広島東洋カープオフィシャルグッズショップ

著作権がどこにあるのか分からんのですが、来年はフジ公式で作るか。もしくはこの手のスポーツ系グッズのコラボとかもありだと思う。野球は特に観戦の便利グッズ系は充実してるし。野鳥の会のレインブーツに引き続き、どうですかね各球団の方々。

サッカーのウエア着てる人も多く、Mさん曰く、サッカーのレプリカウエアはプロユースと同じなので通気性が良く高性能なのだとか。野球も横浜と阪神、広島のウエア着てる人は見かけた。こっちは目立つからということかもしれないが。

そういえば帽子は野球のにしようかなーと最後まで悩んだ。その方がつばが長くて日よけ効果は高かったかもな、とか。

はい、続きます。