je suis dans la vie

ライブとか映画とか芝居とか。ネタバレ有り〼。

「マクベス」@銀座みゆき館(2005/11/21)

母の知人が出ているので見に行ったのだけど、なかなか面白かった。舞台セットもシンプルで、人数も多くないし、1時間40分とかなりカットしてある。その分、会話の素晴らしさが引き立つようになっていて、見やすい。マクベスを演じた方が、脚色・演出もされていたそうだが、ナルシスティックな観点はなくバランスがよい。
特にマクベス夫妻の捉えかたがよい。今までのイメージの、悪妻に翻弄される野心家の夫 →「ちょっとアンタ出世しなさいよ!キー!」「わ、わかったよう・・・」みたいな感じではなく、今回のは旦那の夢を叶えてあげたくて、一生懸命過ぎてやばくなっちゃった夫人象。「あなたの夢のためなら、私なんだってするわ」(これはこれで怖いが)。実は夫唱婦随。あー、この夫婦ってすっごい仲良かったんだろうなあ・・・と。仲良すぎちゃうと切ないなあ〜。最後の方は、狂っていく夫人の気持ちが切なくて悲しくて。それをぎゅっと抱きしめてるマクベスがまた阿呆だけど、純粋で。てか、シェイクスピアの作品に出てくるのは、なぜに皆バカップル・・・。
他にも、逃亡した前王の息子、反旗を翻したマクダフやその家族。登場人物が魅力的で、シンプルながらも深い作品だなあ、とあらためて思いました。