je suis dans la vie

ライブとか映画とか芝居とか。ネタバレ有り〼。

最近聞いたのとか、読んだのとか

Stronger

Stronger

アメリカン・アイドル好きで良く見てたんだけど、結局デビューした子で売れ続けてるってあんまいなそー。みんなめちゃくちゃうまいんだけど、番組終わったらその後どうしてんのかな〜、って感じで。
その中でも、コンスタントに作品を出して評価が高いのがケリー・クラークソン
第1シーズン優勝、つまり初代チャンプだけに、というのもあるとは思うんだけど。
とにかく歌はうまい。んで、アルバムも毎回完成度が高い。顔もかわいーし。
今作もそろそろどうかな?と思ってたら、むしろ表現力がさらについてきてる。
1曲目はわざとそうしたんだと思うけど、ハスキーな声をさらにつぶした感じで大人っぽく。マライア・キャリーが「I still believe」のレコーディングの時に、わざとお酒で声をかすれさせて歌ったというエピソードを思い出したなー。
海外に住んでると、日本の曲を聞きたくなりますが、アメリカンな発音の曲を聞くとなんか安心するんだよねー。たぶん、今は周りに純英語圏の人が少ないせいかも。アジア、欧州の人は英語できるけどが結局第二外国語だからか、発音丁寧だけど癖があるし、オーストラリア圏も若干違う気がする。アメリカ人のある種お下品な発音にホッとしてしまう…。
退廃姉妹 (文春文庫)

退廃姉妹 (文春文庫)

しつこいようですが、男性作家は顔で選びます。これで間違ったことないしー。でも、ブサイクの人のも読むよ!
そんな私の青春時代からの神、元祖美青年作家・島田雅彦サマ。
久々にがっつり読めたなあ。おなかいっぱいな作品でした。
お嬢様姉妹が、戦後の日本で生き残るために、自分の家を「慰安所」にしたという、破天荒な設定。でも、フツーの作家だったら「戦後を生き抜く女のたくましさ」と「相反するその悲哀」だけ描いて、よくありがちな演歌チックな戦後ストーリーになっちゃうんだろうけど。
そこは島田サマ。古き良き日本の雰囲気は壊さず、やっぱり島田ワールド全開。昔からから大風呂敷広げまくって、「うわあどうすんだこれ」と思わされたものですが、今回も「どうすんのこれ」と思いつつ、年齢を経たからか、ドキドキしつつも落ち着いて読み進めましたよ。
あれだ、昔は単なる絶叫マシンだったけど、今はエスコート付みたいな。(←分かりません)
ところで映画化だそうですが、しかも青山真治監督で、荒井晴彦先生の脚本だそうですが。期待すべきかどうなのか…。青山さんも荒井さんも好きなんですが、島田サマが好きすぎて、心配です。でも、多分、島田サマは好きにやって〜の人なので、まったく違うものになるんだろうなー。それもよし。
あと、女優さんが脱いでくれないとどうしようもないと思うんだけど、やっぱ寺島さんあたりが出ばって来るんですかね…。あ、最近、突然ヌードになる妙齢の演技派女優さんが多かったのはそのせいか?
HER(Feelコミックス)

HER(Feelコミックス)

漫画は香港で買ったり、ipadで購入したり。学校の友達なんかには「漫画読んでるのなんて子供みたい」と言われますが、日本の漫画は面白いんだけどなあ。君たちが嬉々として見てる日本のドラマも、ほとんど漫画の原作なんだけどねー。と思うけど、外国人にとって漫画というのは、いまだ下等な部類に入っちゃうらしい。あ、フランス人くらいかな、理解してくれるのは。
とはいえ、お気に入りの作家ばかり買ってしまうので、新しい作家でいいなーと思うのはなかなかいないですが、久々にこの人のはいろいろ読んでみたいと思った。
本作はオムニバス形式で、いろんな女の子の話、特に女の自意識にフューチャーして描いてて、かなりイタイ。でも、この人間の「イタさ」について描けるのって、今若手だとヤマシタトモコと「モテキ」の久保ミツロウかな。二人とも、台詞の組み立てが独特で、そのリズムに慣れるまで難しいんだけど、ハマると面白い。
今作で一番好きだけど、読んでて痛いのはCase.5。今時のモテ系のお嬢様風ギャル、でもそれしかない頭カラッポな女の子が、自分とは真逆の、育ちが良くて本当のお嬢さんで、でも自立しててキャリアで、性格も良い女性に出会って、自意識を刺激される話。自分にないものをもつ人に、ひどく惹かれながらも、自分の空っぽさを自覚してしまうがゆえに相手を激しく傷つける。
その心理描写ももちろんすごいんだけど、何度か読み返してみて、絵での細かいディティルがすごい。二人が食事をするシーンで、主人公は育ちがあまり良くないので、食べ方が汚い。反して、あこがれの女性はすべてきちんとしている。箸の持ち方、ナイフ・フォークの汚れ、置き方、食べ残し、すべてが真逆。
こまけーな!と思ったのは、ワイングラスの持ち方。まあ、お酒好きかどうかもあるとは思うんだけど、ワイングラスの正式な持ち方ができるかって、実は結構見てる人は見てたりするので、そこまで描いてしまうのが恐ろしい。そして、それを台詞にはいっさい出さず、絵だけ。そこを気づいた人が果たしてどれだけいるかというくらい、小さい描写。(それでも、現実なら、圧倒的に女子力が高くモテそうなのは主人公だったりするんですが。)