je suis dans la vie

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葛河思潮社第一回公演『浮標(ブイ)』@吉祥寺シアター

演出・長塚圭史で、大森南朋くん出演ときたら行かないわけにはまいりません。春節休み中の公演でラッキー。
三好十郎の自伝的戯曲。先妻の看病のために、自分の仕事もなげうって、そのすべてを妻の死まで捧げる、「ある愛の詩」のような話。主演は田中哲司さん。
2003年にも、新国立劇場で演出・栗山民也、主演・生瀬勝久さんで公演されていて、見に行こうか迷って結局行かなかった作品なので、やっと見られた。しかもその際には、おーもりくんの役は北村有起哉くんが演じたという。前回・今回ともにキャストの堅実さを見る限り、かなり演じ手には難しい作品なのだろう。
しかしこの日、わたくし、疲れが出ていたのか、はたまた照明の薄暗さにやられたのか、相当もうろうとしてしまい、かなり舟を漕いでしまいました…。浮標だけにね!(と自虐的なことを書いてみるが、つまらんつぶやきだわ…)
ということで、後日もう一度見に行ってますので、総評はそこで書くことにします。
せっかく前のほうのいい席だったのに、おーもりくんを堪能できなかったー。でも、台詞はあたまに入ってこなかったけど、表情とかは結構見られたかな。
後日見に行ったときに、話の内容に大差はなかったので、朦朧としながらも一応ちゃんと見てたんだなーと。
とにかく、台詞量が多く(特に田中さん)、そして丁寧でしっかりした内容の言葉ばかりなので、シンプルな「理解力」が求められる。感覚だけで追うにはかなり厳しい作品だったということ。その辺は、最近の長塚君の帰国後の作品にも通じるので、三好作品を長塚君がなぜ選んだのか、なんとなく合点がいく。
舞台装置はとにかくシンプルで、四角い枠の中に浜辺に見立てた砂が敷きつめられている。
公演の前に、出演者(確か藤谷美紀さん以外)が枠に立ち、長塚君が挨拶をした。
「節分の日にようこそ」って言ったので、もしや毎日言い回し変えてるんではないだろうか。
この日は、木下ほうかさんが観客で来てましたー。私服すてき。年齢を感じさせない若々しさ。おーもりくんとはずいぶん長い付き合いだし、弟分を見に来たのかなー。