je suis dans la vie

ライブとか映画とか芝居とか。ネタバレ有り〼。

“松田優作生誕60周年記念特別プログラム『挑発無限。―優作のいない20年』”@グリソムギャング

熱烈な優作さんファンではないのですが、お誘いいただき行ってきました。
会場は20人ほどでいっぱいになるミニシアターなのだけど、濃ゆいファンの方でいっぱい。コスプレ割引があったので、工藤ちゃんコスの方なんかも。
まずは映画「あばよダチ公」の上映。ハードボイルドではなく、青春映画。
チンピラ4人組(松田優作大門正明、河原崎健三、佐藤蛾次郎)と女ひとり(加藤小夜子)が、ダム建設のため水没する運命にある村に乗り込み、暴力団や警察相手に大ゲンカを繰り広げていく。…というただそれだけの内容なんだけど、この4人がバカで!金と女が欲しい〜っていうだけで、計画性皆無。優作さんの役は主人公なので、ヒロインとのからみもあり、喧嘩もめっぽう強く、と扱いはいいんだけど、無鉄砲ていうよりバカ?としか見えない。他の3人が女がいないので、自分の女に「お願いだからあいつらと寝て」と土下座(しかも説得の内容もバカすぎた)。拒否された(当たり前です)らキレまくり。敵方に乗り込んで立てこもって、切羽詰まって、奪い取った金を何故か食べ始めて「おなかにお金が入ってるから!俺ら金持ち!」とか、今だったら、ていうか絶対考え付かないねー。
日活制作なので、エロシーンも満載だけど、これがまた映し方がきれいだった。女優さんのきれいなアングルをよく分かってる。蛾次郎さんはすごい存在感だったなあ。もうはじけまくり。今は植木職人なのに(CMで)。
優作さんは体つきがすげかった。腹筋どんだけわれてんの?ギラギラしまくりです。でも、こういうコメディタッチな方が実は合ってるんじゃないかなー、と思ってたので、意外にしっくりきたかも。
んで、次は「探偵物語」の1エピソード。田舎のバカでブスな女の子が「恋人がいなくなったから探して」とやってきて、工藤ちゃんを困らす。実はその恋人は犯罪に関わってていろいろあって見つかるんだけど、実は恋人だというのは女の子の思い込みでなんでもなくて、しかも最後は男をかばって撃たれて死ぬという、なんとも切ない話。でも、その女の子に対する工藤ちゃんの位置がまたいい。「タンポポ色した女の子」という行は名セリフ。
女の子役の亜湖ちゃんがブサかわいくて、バカなんだけどそこがまたよくて。工藤ちゃんと二人の相性もよくて、絶妙な距離感。たまたま次の日に見た将太君の映画でも似たようなキャラの役があって、なんかめちゃめちゃかわいくて、あー女はバカな方がかわいのかもなー。って論点が違うんだけど、なんか女の純粋なとこを意外と男の方が分かってるのかもねえ、とちょっと思う。
そして、トークショーは澤田幸弘監督、山口剛さん(元日本テレビプロデューサー)と脚本家の柏原寛司さんのトークショー。内容は相変わらずオフレコな内容ばかりなので書けませんが、優作が生きていたらどうだったか、誰もがそう思ってるんだなと。
私もそれはちょっと思ったのだけど、それは次の日にいい形で打ち破られることに。DNAは進化する。