je suis dans la vie

ライブとか映画とか芝居とか。ネタバレ有り〼。

KOM決起集会〜迎撃編 @ grissomgang

日本映画界のアクション派柏原寛司大川俊道、室賀厚の3人が結集して作った映画制作会社KOMのイベントへ。
小田急沿線にある謎めいたミニシアター、グリソムギャング。

まずは、大川俊道監督作品「サニー・ゲッツ・ブルー」(1991年・16ミリ・主演 七瀬なつみ)の上映。
バブル華やかしころのVシネ全盛期の作品。NY、マイアミ、グアムと贅沢な海外ロケ。撃ちまくるし、車はボコボコだし、アクション満載。主人公のチンピラ男二人は、撃たれまくってもなかなか死ななくてゾンビのようで、今ならタランティーノのB級風アクションに似たテイスト。ヤクザものが多い当時としては珍しかったのでは。カメラワークも動きが肉迫しててかっちょいい、と思っていたらやはりというか室賀さん。けれど当時はカメラマンではなく、大川さんの信頼厚きゆえの大抜擢だったそうですが、そんなことは微塵も感じませんでした。やっぱ才能?
意外にも、男二人のハードボイルドな美学が見え隠れするところや、女をめぐるエピソード、小物の使い方、そして何よりラストシーンから、ヌーヴェルヴァーグな雰囲気を感じたのですが、後のトークショーで大川さんがフランス映画好き、特に「冒険者たち」が好きとのことで納得。
休憩ののち、柏原寛司セルフコネクション1本(16ミリ)上映。とっても貴重な「大都会パート2」の松田優作メインのエピソードを特別上映。柏原さんの脚本ももちろんやりたい放題で、痛快なのだけど、それをさらにぐっと深みを加えた優作さんのアドリブがたまらない。悪役の平泉成(当時は平泉征)さんと出会うシーンで、「あ、平泉さん」、ってそれ役名じゃないし!
今となってはいいお父さんのイメージしかない平泉さんや渡さんが、ドスのきいた声で暴れまくりで怖かったです…。別人だよ。
神田正樹が若くて美青年でした。美青年と言えば沖雅也。いつか沖さんのフィルムもみたいなー(とさりげにリクエスト)。
上映後は大川さんと柏原さんのトークショー。お二人のなれそめやら、太陽にほえろからあぶ刑事までの数々のドラマの裏話満載…なんですが秘密の話が多くて書けませんわ。知りたい方は個人的にこっそりと聞いてください。