je suis dans la vie

ライブとか映画とか芝居とか。ネタバレ有り〼。

Summer Sonic 2011(二日目)

この日もまた酷暑。
二日目は女性四人で参戦してきましたよ。わーい遠足みたい〜とうきうきだった当初、とんでもなく大変な一日となるとはいざ知らず。
まずはメッセで腹ごしらえ。何見よーかねー、どーしよーかねーと相談しつつ。
トイレ行きがてら、ONE OK ROCKをチラ見。あれですよ、森進一の息子がボーカルのロックバンド。前にテレビで、進一が息子のライブを見に行ったときに、息子が客に向かってタメ口だったのに愕然とした…というニュースを見た覚えが。「お客様には深々と礼をして、敬語」という進一の常識はこなごなだったそうな。でも、この日は、タメ口だったり敬語だったりしましたよ。
そして暑い中、ビーチステージへ。yanokamiが出演するということで、暑い中、けっこうな人数が集まってきていた。
U-zhaanさんは初見、ステージでチェック中。こちらにも緊張感が伝わるような険しい表情。
そして、涼しげな顔であっこちゃん登場。なんにもなかったような、今までどおりのような。でも、もう一人いるはずの、あの人がいなくて。
数日前に、別のフェスでのyanokamiの様子が、新聞の記事にあって、「そこにいないひとが、まるでいるかのようなアクト」だったと書いてあった。あっこちゃんらしいと思った。そして、不謹慎ながら見てみたいと思った。聴かなければと。
そしてそれはその通りだった。ハラカミ君が大好きだったという「David」は、本当にハラカミ君に向けて、ハラカミ君のために歌っているんだけど、でも、あっこちゃんのふわふわと歌い踊るその斜め後ろに、大汗をかきながら、レジを打っているような動作で必死になっているハラカミ君がいるんじゃないかと、あっこちゃんはいるんだって思いながら歌ってるんだな、って。
でも、ふとした言葉で、そっかとおもう。「都合が悪くてレイ・ハラカミは来られませんが」、とか「お知らせとかさ〜一人でやんなきゃいけなんだよー」、「音源は発表していきますよ」とか。こちらの受け取り方もあるけど、あっこちゃんがそういうMCを注意深くしているように感じた。だって、もう、あっこちゃんと漫才トークしてくれるハラカミ君がいないから。
演奏はすべて素晴らしかった。1曲目の「終りの季節」はもちろん、教授が「かっこいいね!」と絶賛したという「Bamboo Music」も秀逸だった。ユーミンの「曇り空」も、名曲「ばらの花」も、ハラカミ君の曲も、yanokamiの新曲も、どれひとつとして欠けたものをまったく感じさせない。もっともっといい曲ができる、そういうポテンシャルがまだ感じられる。
U-zhaanさんとアッコちゃんはまだそんなに意思疎通ができてないのか、トークははらはらでしたが、二人の演奏のハマり具合は壮絶、というしかなかった。あっこちゃんが引っ張っていくのか、ガチンコファイトな感じか、と思ったら、どちらもさすが、引くでなく、押すでなく。
ハラカミ君を初めて見たのは、2005年のblack sunというイベントだった*1。私はお目当てのアーティストがいたので、ほんとそれがなかったらハラカミ君を見ることはなかったかもしれない。今でも、あの時のことを思いだせるくらい、けっこうなインパクトの人だった。もし、星や月や夜空に、音があるならああいう音を言うのだろうと思う。宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」を思い出す。そういう曲を、けっこうむっちりしたTシャツヨレヨレのにーちゃんが、大汗をかきながら演奏しているのです。それだけでも相当びっくりしたのに、客がさらにすげかった。そんとき、私の真横でなんか声がするので、見たらいい年したおにーさんがガン泣きしてたんです。涙流れっぱなしの姿で。あんまりびっくりしたんで、ハラカミファンの友人の方を見たら、彼女の瞳にもうっすら涙が。
あー、そういう音楽なんだ。なんかすげーな、レイ・ハラカミ。こんなに愛されてる。
というのが、初遭遇で、しばらく経ってから、今度はもっともっとポップなyanokamiで見て。
3度目がこれで。それはそれで、いいめぐりあいだったかな、と思うけど。
でも、やっぱり、また機会があれば聴きたいなあ。新譜出たら買おうって思ってたし。
ちょっぴりしんみりしながら、暑い中移動。
トリのレッチリはまだまだだったんだけど、マリンステージの様子を見に。と思ったら、すでにマリン満席…。
まさか、まさか?と思ったら、上までみっちり埋まっておりました…。確かにX Japanからレッチリの流れは多少覚悟してたけど、マキシマム ザ ホルモンからこの状態とは…。

とりあえず、立ち見で様子を見ることにしてマキシマムを数曲。生で「恋のメガラバ」聴けたー。
ホルモン終了後も客席はまったく減ることなく、むしろ入ろうとする人でひしめく。マリン内の売店は売り切れ続出。一応ヒエピタやら、タオルやら帽子やらで熱中症対策はしてきたけど、まだ日は完全に落ちてなく。階段通路にとりあえず場所確保して、なんとかレッチリまでやり過ごせるか…。友人がかなりグロッキーで心配だったのだけど、もう自分もやばいのかも…という感じで、言葉も出てこないありさま。
そんな中、X-Japan、なにげにけっこう面白かった、という。
Xジャンプするファンも見れたし、かの名曲も聴けたし、大トリのレッチリ差し置いて、豪華ステージ(ヨシキ様ドラム&ピアノ用階段ステージ設置)、花火あり、スモークあり、紙吹雪あり。紅白歌合戦を凝縮したのか〜てなもんで。
なんか、やっぱり、X-Japanってヨシキ様のバンドなんだな〜。場内のスクリーンは、中央のボーカルじゃなくて、基本ヨシキがメインだし。しまいにゃ、ドラムなのに前に出てきてさんざ客を煽ったと思ったら、ボーカルのToshiがドラムを叩き出してエンディングだし(しかも何気にそこそこのドラミングだったという)。
そんな脇役扱いのToshiでしたが、声がすごい出てる。あの高音すごいわー。元の音程のまま歌ってるんではなかろうか…。いろいろあったのに、節制してるんだなー。
でも、いろいろあったToshiを助けてあげてるらしいし、メンバーはすでに二人亡くしていてつらい思いもしてて、ヨシキ様は何気にいい人なのかもな〜とちょっと好印象になりました。
X-japan終了後、Xファンがボチボチ出て行ったので、すかさず席をゲット。なんとか一息ついて、気温も落ちてきて、いよいよレッチリ
やっぱなんだかんだ知ってる曲多いんだわー(すんません、そんなに熱狂的なファンでなく…)。
ちょうど席がフリー側だったので、フリーの面白トーク(ほとんど聞きとり不能でしたが)、面白ダンスも見れたー(そこか!)。隣の男の子はフリーファンなのか、始まると同時に上半身裸になっておりました(ならばもっと腹筋鍛えた方がいいよと思った)。
アンソニーが変な髪型だとか、ファッションセンスがどうもとか、また音楽とは関係ない話で始まる前は盛り上がっていたのですが、髪型はともかく、マンダムな髭にはびっくりでしたわ。アンソニーに限らずどうして美形ちゃんは、自分の美を貶めようとするのかしら…。終わった後にサガラさんが「ドリフのヒゲダンスみたいだったね!」というので、吹き出さずにはいられなかったよー。
疲れてたけど、最後がレッチリでじっくり楽しく聞けてよかった〜。
最後は花火で〆!

今回、夏フェス行きたかったのは、日本でちゃんとこういう祭りが続いていくといいなー、と。震災の後、外国アーティストの来日キャンセルがあったりしたので、サマソニもどうかと心配してたんだけど。でも、他のフェスも、いろいろあったりしたりしたと思うけど、前と同じに楽しんで、少しでも前と同じじゃないけど、同じような夏があって。幕張も、駅前が液状化してたり、マンホールがボコッと飛び出してたりショック受けたんだけど、でも、サマソニやれてよかった。行けてよかった。楽しかった。