je suis dans la vie

ライブとか映画とか芝居とか。ネタバレ有り〼。

「告白」@渋谷シネクイント

みやちゃんが彼氏とおデート(はあと)ということで、お茶した後バイバイしようとしたのですが、「告白」を見に行くというので、じゃあ一緒に〜とおジャマしちゃいました〜。ごめんね〜みやちゃん。相変わらず仲良しで、安心しましたが。
原作を読んでからだったので、内容は分かっていたのだけど、まったく脚色せずに映像化した心意気、そして原作に負けていない世界観。中島監督の立体感ある映像と、フィルムの青さに引き込まれる。
そして何より、松たか子という女優。その奥深さにゾワゾワしました。この人じゃなかったら、できないな。もちろん、冒頭の告白シーンの長さというテクニカルなハードルもあるけど、いくつもの舞台を踏んできた、どこから見てもどこから撮っても、その演技にぶれがないという力強さ。存在感と言うだけではおさまらない気迫。
ちょうど読んでいた本で「舞台俳優は360度見られているという強さがあるから、どこから撮っても撮りやすい云々」という話があって、まさに、と思う。テレビ女優なんかで左からだけとか、右からだけとか撮るという話があるが、なんともバカバカしいと常に思っていた。演じるというのは、立体なのだから、それをわざわざ平面に小さく押し込めてどうする。
松たか子は逃げない。顔をゆがめ、獣のように叫ぶその時でさえ、隠すことがない。演じるという事においては。
映像作品においては、その演技力や存在感を生かす機会がなかった松さん。多くはつまらない脚本と共演者と演出、テレビという文化が彼女を使いこなせなかったという情けない話ではあるけど。久々に、映像の中でいい演技見せていただきました。
ところで、なにげに新井君が出てた。声で分かったー。でも、お父さん役なんだ!とちょっと感慨にふけってしまった。