je suis dans la vie

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「冷たい雨に撃て、約束の銃弾を」@新宿武蔵野館

MIOさんにくっついて、映画へ。
実はこの映画、なにげに見たかった。3月に武蔵野館で映画見た時に予告編やってて、すんごい気になってたんだよね〜。
あらすじは、マカオで家族を殺し屋に惨殺されたフランス人の女性。瀕死の中、父親に復讐を頼む。父親は偶然出会った3人の殺し屋(偶然出会わないと思うけど)に復讐を依頼。しかし、本当の敵はその3人の殺し屋のボスだった。すでに絆を深めていた殺し屋は、約束を守る…。
う〜ん、香ばしい。っていうかかぐわしい。男と男の友情です。ロマンです。でも、そこをベタベタにしない!セリフ少なめ、映像で見せる、魅せる。
娘家族が殺された現場へ行く4人。傷跡のまだなまなましい現場で、何が起こったかを的確に再現する。この回想シーンとのカットバックがいい。そして、娘が残した冷蔵庫の食材で、3人に手料理をふるまう父親。そこで、実は父親は昔殺し屋家業をやっていたようだと分かり、同じ匂いのするもの同士が絆を初めて感じるシーン。ここまですごくいい。セリフあんまりないのに。
日本でこういうのやると、製作費少ないのバレバレなVシネマかCG多用の無駄にお金使ったアクションものになって、何がいいんだか分からなくなるんじゃないかな〜。
映画は画で、表現手法だという当たり前のことができているので、ベタな設定も新鮮に感じる。銃撃シーンはもちろん、男同士の目と目の会話。少ない言葉の中で交わされる、男同士の友情。いいわ〜。
父親が昔頭に受けた銃弾のせいで記憶障害だったり、経営するパリのレストランの名前が「レ・フレール」=兄弟の意味だったり。写真の使い方はメメントみたいだったけど、雨の香港で一人迷うシーンでのいい伏線になってるし。3人の殺し屋がボスの刺客軍団に四方八方囲まれる銃撃シーンは、これでもか〜!と銃撃アクション好きにたまらない。シールの使い方や、記憶障害のネタも最後まできっちり生きてるし。それを映像で無駄なく見せる。盛りだくさん。
ニューシネマや、古き良きギャング映画の雰囲気があっていいです。「ゴッドファーザー」のようであり、「男たちの挽歌」も思わせる。香港映画ってすごいわ〜。
長すぎの題名がいつも思い出せないけど。これって誰が考えたんだ。