je suis dans la vie

ライブとか映画とか芝居とか。ネタバレ有り〼。

「アット・ホーム・アット・ザ・ズー」@シアタートラム

まったく前売りチケット取れませんでした!なのに帰国。当日券立ち見狙いという暴挙。友人の協力により、無事、本日任務達成しました〜!
まあなんでそんなまでして帰ったかといいますとね。大森南朋さんという役者さんが大好きでしてね、ここ10年ほどおっかけみたいな感じでして。一時期マネージャーさんに顔を覚えてもらうくらい。まあ、それはいいとして。
とにかく、おーもりくんの舞台は欠かさず見てるので、今回もはずせないのです。
さて舞台。二幕構成で、1幕目はキョンキョンと堤さん演じる夫婦のやり取り。
ありがち、なようでいて、これは役者の組み合わせによってかなり変わるなあ。2人芝居はそうなる要素が大きいものだけど。でも、この夫婦のテイストを変えることによって、二幕目の意味や、堤さん演じるピーターの抱える問題や善良性の濃度が変わってくる。
アンの持つ諦めや憐れみは、キョンキョンの包み込むような母性で優しく悲しく変化するし。堤さんのコメディアンとしてのテンションがより物悲しさを強調するし。
2幕目。ピーターとおーもりくん演じるジェリーの会話。というかジェリーの一人語りが多く、おーもりくんよく覚えたなあと。そして、動きも迷いがなかった。そのジェリーの語りを見ている間の堤さんの目もなにげにみもの。
ジェリーの持つ狂気とシンプルな考えは、こんがらがったピーターの複雑な常識性に符合して、その背後にあるアンの不幸も浮き彫りにして、都会のナイーヴな千夜一夜物語で、登場人物ひとりひとりがシェヘラザードのよう。
ふと思うのは、3幕目があり、アンがジェリーと言葉を交わしたらどうかということ。不眠症のアンが訪れた真夜中のパークで、出会ったナイーヴな青年。ということは起きないし、2幕はあれで終わっていいのだけど。ちょっと見てみたい。