je suis dans la vie

ライブとか映画とか芝居とか。ネタバレ有り〼。

GEN Chang Night Vol.1〜from the solo works〜@川崎CLUB CITTA'

高校の時の友人でLÄ-PPISCHファンのみえちゃんに誘われ、急きょ行ってきました。一昨年、惜しくも旅立った現ちゃんこと上田現さんの追悼イベント。2日あるうちの、この日はソロでの楽曲ライブ。
始まる前にみえちゃんとお茶しながら、昔のバンド談議に花が咲き。あのころさ〜、みたいな感じで、あの人今はこうらしいよとか。カステラの福田くんの娘さんが今は子役やってるとか。
私自身は、ファンというほどにははまらなかったけど、当時レピッシュはみえちゃんに借りてよく聞いてたので、現ちゃんの曲がこんな形でとはいえ再会できてよかったです。レピッシュは単独では行かなかったけど、イベントで1−2回見たはず。NHKの音楽番組JUST POP UPの公開録画見に行って、「リックサック」をマグミがかわゆく踊って歌っていたのを覚えている…というくらい久しぶり。
現ちゃんバンドのトランペット独奏から始まり、真中にマイクスタンド。現ちゃんのボーカルが聞こえて、みんなしんみりとマイクを見つめてました。来てるんだろうな、来ててほしいな、という気持ちで埋まる会場。
そしてばーっと恭一登場〜。うわ、すごい動きが機敏!昔はガリガリだったので、多少がっちりしたなあという感じですが、かっこい〜。当時、恭一好きだったんだよね。マグミの方が美形で「きれいな顔の子だわ〜」と思ってたけど、恭一のキュートな少年ぽさが好きだった。今も変わらない。現ちゃん曲では恭一も好きだという「大陸ラーメン」という曲が良かった。
そしてマグミ登場〜。「ワダツミの木」圧巻でした…。あー、そうだよこの人やっぱめちゃくちゃ歌うまい。技術的にもだけど、表現者として、ゾクッとする。歌に色気があるし、妖艶。そして「さくらさくら」ももう、涙が出そうになりました。いい歌だ…。ワダツミは元々の歌のパワーがすごい曲だけど、マグミがそれに負けてない、っていうか曲が負けそうなくらい。元ちとせさんが、あの曲をあの時に歌ったのはもう絶妙な運命で、命を吹き込んだのは彼女ならではだけど、マグミはこの曲とがっぷりよっつで戦っている恐ろしささえある。
そして、「上田現の歌姫」とマグミに紹介され元ちとせさん登場。マグミがマイクスタンドにマイクをセットしてたんだけど、外して「せっかく用意してもらったんですけど、いらないんです〜。片づけてください」とな。マグミは片づけなかったけど(笑)、「あーそーなの、ごめん」みたいな感じで何故か恐縮。新旧歌姫対決…?亜弓さんとマヤ、キム・ヨナと真央ちゃん…?とちょっと妄想(ってことは現ちゃんが月影先生なのか…?)。
元さんは、出産後に少し声量が落ちたのは聞いてたし、実際テレビで歌った時に歌い方がきつそうと思ってたのですが、今回は選曲が合っていたようで、よかったです。ちっちゃくてかわいくて、そしてやさしい包み込む声。現ちゃんの曲を慈しむような歌い方。「恐竜の描き方」と「コリアンドル」の2曲を歌ったのですが、元さんは曲と詞を丁寧に表現してて、現ちゃんを知らない人でも、いい歌だねえって素直に感じられるんじゃないかな。
この日はまったりとした雰囲気だったのですが、後半レピッシュの「28才」のイントロが始まったら、後ろから「うおおお!」という声とともに、3−4人に体当たりされました。エルレのライブのモッシュ並みでした…。でも、あのイントロは私でもアゲ!になったよー。好きだったもん。恥ずかしいのでやんなかったけど、「もえろ〜もえろ〜」で一緒に騒ぎたかったなー。すんげーシュールな詞なんだけど、かっこいいんだよねー曲が。
そして、マグミのMCがものすごくおもしろくて!すごいカミカミで、最初の2曲歌った後に相当ゼエゼエしてたせいもあるのか、「今日は楽しんで帰ってください。俺も帰るから」と言うから、みんな「え?帰っちゃうの?もう?」みたいな雰囲気になって「あ、なんか日本語になってないね」と自覚してたらしい。んで皆が笑うと「笑えばいいじゃん!」ってすねたり。かと思うと「そこは笑うな!」「ここ笑っとけ!」とか何故か指示するし。一人ですごいテンション上がってた。
メンバー紹介の所でベースの人に「ソツないベース弾くよね〜。うちの達に見習ってほしい」とか言って、みんな笑ってたら「お前らここは『え〜ひど〜い」とか言うところだろ!達かわいそうじゃねえか!見に来てんだぞ!」とかこっちに責任転嫁するし。ギターの奥村君の紹介を素で忘れて「いや、目がヒラメで、こっち側がよく見えてなかったんだ。いやヒラメってこっちだっけ?」とかボケたいい訳しまくり。カミまくりのいいわけも「それでも最近出っ歯治したからましになったんだ!」とか逆切れして。その後出てきた恭一に「お前、今日ほんとおもしろい!」とお墨付きもらうくらいだったということは、いつにもましてだったのでしょうね。
そんなボケボケなMCもあったかのですが、あー大人になったんだなあと思う発言もいっぱいありました。「今日はみんなが楽しんでってくれるのが一番の供養だからさ」、「現ちゃん、絶対来てるよ」、「今日は来てくれてありがとう」とか、フツーなんだけど、昔の姿を知ってるだけになんか感慨深いものがありました。恭一を紹介する時に「最高の相棒!」って言うし。くうう〜。
あと、「Happy Birthday」の前に、「現ちゃんの誕生日がもうすぐなんだけど、現ちゃんにも年取ってもらわないと。だって、今年俺現ちゃんの年を追いぬくんだよ」って言った時は、あーそうだよねえ、そういう年なんだーと。そんな事をマグミから聞くとはおもわなんだ。まあその後「お前らも年取るんだからな!」とまたこっちに振ってきましたが。
ギターの奥村君が泣きそうな声で歌ってたり、マニュピレーターの人が、操作しながら現ちゃんの声と一緒に口ずさんでいたり、泣けるけどほんわかしたいいライブでした。
現ちゃんの曲もいいし、マグミの歌は国宝級なので、もっといろんな人に聞いてほしい。今後も続くといいな〜。