je suis dans la vie

ライブとか映画とか芝居とか。ネタバレ有り〼。

北陸旅行記3日目(金沢21世紀美術館)

旅行3日目。あいにくの雨模様。
ホテルで朝食の和定食を食べた後、午前中は部屋で片付け&休憩。さすがに二日間動き回ったので、疲れました。旅行もあっという間に最終日。
最近の金沢の目玉でもある金沢21世紀美術館へ。金沢市の真ん中に、まん丸の平たい建物がでーんとあります。中に入ると、フリーの展示物もあり。
ゲント現代美術館コレクションの「人間は自由なんだから」という展示と、コレクション展の2種。ゲント美術館の方は空間を大きく使った、かなりアヴァンギャルド。しかしテーマの「芸術と生活」という事から、生活用品や植物や食品といった身近なものが素材にあり、気軽に入り込めます。植物を扱った作品の多いロイス&フランツィスカ・ヴァインベルガーの「庭」という作品は、新聞紙を重ねたものに植物が隙間に入っているというシンプルなものですが、新聞が金沢のものでした。わざわざ使ったのかしら。
少し離れて見て、違う形に、違う素材に見えてくる。耳を澄まし、目を凝らさずに視野を広くして、ゆっくりと空気を縫うように歩く。現代美術を見るときに、楽しむために注意しているのは、そのままを見ること、感じること。理由や歴史や芸術性を求めてはいけない。もちろん、そういう楽しみをする場所もあるし、いけないのではないけど、本来アートはそういうところからかけ離れた場所で生まれていく。時間が経ったものだけが美味しく、美しいわけではない。例えば、音楽や、クラブに行く時も同じように感じる。空間を、瞬間を感じる、そこが心地よい。
アルトゥール・パリオの「終わりのない」という作品では、真っ暗な展示室に、コーヒーの粉がしきつめられていた。微かな明かりに、壁に落書き。コーヒーまみれのソファやクッション、ワインの瓶。一応、出入口はしきりがあるのだけど、美術館内にもコーヒーの香りがして、この展示会中だけの楽しみかも。
いくつか、光の庭というスペースがあり、中からガラス越しに外が見られます。ガラスの回廊を歩くと、なんだか不思議な気持ちに。ここの目玉でもあるレアンドロ・エルリッヒ「スイミング・プール」は庭から見て、その後で地下に行ってプールの底を眺める。晴れていれば、上から見ている人が覗いているのが見えるらしい。まさに90年代クラブ的雰囲気!

トイレにも男女一箇所ずつアート展示がされているとのことで、男子トイレで発見したのを相方に見せてもらう。チラチラと変わる照明に、ブラックライトを使ったアート。気分は円山町の妖しいクラブ。いいと思うよ、昼は美術館、夜はクラブ。テクノやJazzかけてしまいたい。
常設は他にもいろいろ変わるようなので、また別の時にも来てみたいかも。