je suis dans la vie

ライブとか映画とか芝居とか。ネタバレ有り〼。

「世界の中心で、愛をさけぶ」

ネタバレありますので、未見の方はご注意ください!
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見てきました、話題の作品。原作は200万部も売れたそうですので、内容はみなさんよっくご存知だとは思うのですが。難病で死んだ恋人を忘れられない青年が悲しみを乗り越える、とかなりおおまかに言ってしまえばそれだけの、かなりベタな話です(ちなみに原作は未読)。
結果からいいますと、泣きました。わ〜っという涙ではなく、つつ〜っという感じ。昔の少女マンガというか、白血病で死ぬ美少女なんて赤面するくらいの設定で、台詞も恥ずかしさ満載なんですが、これでもか〜!というベタさに負けました。恥ずかしげもなくやると天晴れですな。
ただ、私の泣きポイントというのが多分人と違うんじゃないかと。今回、これを見に行こうと思ったのは、中学生の頃から大好きな渡辺美里さんがラジオDJ役で声の出演をするというので行ったのでした。なんで、2回目の西武球場からずっと一緒に行っている(つまり今年で連続18回目)親友と見てきたのですが、まず美里ちゃんの声が聞こえた時点でうるっときてました。なんかね〜、80年代という設定が自分の青春時代ともろリンクしてしまった。まさに、美里ちゃんの深夜ラジオをラジカセ(しかもダブルデッキ)で聞くなんて、ああ懐かしい。実家にまだ「スーパーギャング」を録音したカセット残ってるはず。高校の時、片思いしていた男の子に美里ちゃんの「eyes」を録ったテープをあげたなあ(ああ、恥ずかしい)。
美里ちゃんのDJは3シーンほどあったのですが、佐野元春の「someday」や美里ちゃんの「きみに会えて」が聞こえて、それだけでもう鼻水と涙がずるずる。
もちろん、内容も泣きました。主人公・朔太郎の少年時代役の森山未来くんと悲劇の恋人の亜紀役の長澤まさみちゃんがかわいくて、ういういしくて。バイクの二人乗りで彼「あんまりくっつくなよ!」「胸があたる?」とか、「キスをするときは夢を語るのよ」とか、あの時代でこそ&若いゆえの台詞も、恥ずかしいけど違和感はなかったです。
ただ、帰りに友人とNews Deliで飯食いながら言ってたのですが、大人になってからの朔太郎はいただけない。柴崎コウ演じる現在の恋人の反応も都合良すぎ。この作品て、男性目線なんだと思う。男性のほうが繊細でロマンチストだっていうけど、それをまさに反映してるように感じました。みながみなそうではないですが。昔の(しかも死んだ)恋人の話を今の恋人になんかしてはいけない。というか、結婚する前にちゃんとしとけ。この映画の場合、柴崎さんの役は重要なからみがあるので、仕方ないけど、でも朔太郎うじうじしすぎ。昔の恋の話っていうのはねえ、じじばばになってから孫に自慢するためのものです(by島田雅彦)。その点、山崎努さんのシゲじいの役は良かった。でもこの役もネチっこくて怖い男だ(あくまでも役が。山崎さんも大沢たかおさんも素敵です)。
さりげにちょい役で、私の大好きな大森南朋さんも出演してます。エンドロールで大森君と美里ちゃんの名前が出て、また泣いた。この二人が一緒の映画に出るなんて考えもしなかったんで。面白さより、個人的なツボが大きかったかも。